「先んずれば人を制す」の意味とは?意味や使い方を解説!

「先んずれば人を制す」ということわざの意味を解説していきます。覚えておくと便利なことわざです。今回は「先んずれば人を制す」の意味や使い方、例文について解説していきます。 

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先んずれば人を制す

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「先んずれば人を制す」の由来は、『史記』の「項羽本紀(こううほんき)」という章にあります。

この章の中に、「先んずれば人を制す。後(おく)るれば則(すなわ)ち人の制する所と為る」という文が出てきます。

秦(しん)という国に対する反乱が盛んに起きていた時期に、江西(こうせい)という場所の人々も秦に対して反乱を起こしました。

そんな中、殷通(いんとう)という人物は、項梁(こうりょう)に対して、「私も挙兵するつもりだ」と名乗り出ました。

このセリフの中に「先んずれば人を制す。後るれば則ち人の制する所と為る」という表現があります。

そして、殷頭は「項梁と桓楚(かんそ)にも挙兵に加わってほしい」と要請しました。

ちなみに、桓楚は当時、沼地に逃亡していました。

すると、項梁は「桓楚の場所は項羽(こうう)だけが知っている」と言い、特に反対意見を述べることなく、項羽を呼びました。

そして、項羽は入ってくるなり項梁と目くばせをすると、殷頭の首をはねてしまったのです。

その後、項梁が殷頭の生首と印綬をぶら下げて部屋から出ると、役所は騒然となって大混乱になりました。

その役所のトップが暗殺されたのですから当たり前です。

そして、項羽は役人たちを何人も斬り殺します。生き残った者はみなひれふし、歯向かおうとする人はいなくなりました。

「先んずれば人を制す」の意味とは?

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「先んずれば人を制す」とは、「何事も人より先に行えば有利な立場に立てるということ」という意味のことわざです。
 

逆を言えば、後手に回っていては勝ち目がないという教えでもあります。

ちなみに、「先んずる」とは「先にする」という意味になります。

そして、「先んずれば人を征す」と表記すると間違いなので注意しましょう。


 

「先んずれば人を制す」の使い方・例文

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「先んずれば人を制す」の意味がわかったところで、次は例文を見ていきましょう。

例文

  • 例文
    先んずれば人を制すと言うでしょう。今こそ新規事業を開拓するべきだと思います。
  • 例文
    次の選挙で勝つために、先んずれば人を制すではやめに手を打っておきましょう。

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