「川柳」と「俳句」の違いとは?意味や使い方を解説!

「川柳」と「俳句」の違いについて解説していきます。同じような言葉ですが、それぞれ意味や使い方に違いが存在します。今回は「川柳」と「俳句」の違いや使い方についてご紹介します。

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「川柳」と「俳句」

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皆さん、「川柳」と「俳句」の違いはご存知でしょうか。
五・七・五で成り立っているのは知っている方がほとんどだと思います。
何となく「俳句」は堅いイメージで「川柳」は柔らかいイメージはありますよね。
あまり詠む機会はないけれど、知っておくと一句詠みたくなるなるかもしれませんよ。

「川柳」の意味

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川柳は季語にはこだわりません。
自然より人事、世相、風俗歴史などを風刺的に描写するのが特徴です。
「楽しみは嫁をいびると寺参り」
これは江戸時代に吐かれた川柳です。
川柳は「吐く」「ものす」と言います。
まさに愚痴を「吐く」といったところですね。
今も昔も嫁姑は犬猿の仲なようです。
口語と言って普段話してる言葉と同じ言葉を使う口語体でできています。


現代では「サラリーマン川柳」というものもよく聞きませんか?
「五時過ぎた カモンベイビー USAうさばらし」(盆踊り)
これは2018年の1位の作品です。
その年の流行を取り入れたり、世相を反映させらり、ちょっと愚痴っぽかったり皮肉っぽい作品がよく見られます。

五・七・五と決まった文字の中で少し文字が多くなってしまう「字余り」や、逆に文字数が足りない「字足らず」や句をまたがって1つの言葉を使う「句またがり」も川柳では認められています。

「俳句」の意味

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俳句には季語が必要です。
春なら桜、夏なら海、秋なら落ち葉、冬なら雪、という風に季節を表す言葉を入れることで、季節や自然を楽しむ句を詠むのです。

 「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 」(正岡子規)
有名な俳句ですが、「柿」が季語となりそれだけで目を瞑ると紅葉や落ち葉などが浮かんできませんか?

また俳句には「切れ字」を使います。
よく使われるのが「や」「かな」「けり」で音調を整える役割も担っています。

「や」は上の句で使われることが多いです。
詠嘆や呼びかけを表します。
「荒海や佐渡に横たふ天の河」(松尾芭蕉)
「かな」は末尾に使われることが多いです。
感動や詠嘆を表します。
「うら門のひてりでに明く日永かな」(小林一茶)
「けり」も末尾に使われることが多いです。
断言したり過去の事実を言い切るような強い調子を与えます。
「赤とんぼ筑波に雲もなかりけり」(正岡子規)
  
口語体に対して切れ字を使って昔のような言葉(文語)をつかって書いているものを文語体といいます。
この文語体で詠むというのも俳句の特徴です。

川柳よりはハードルがあがりますね。

「川柳」と「俳句」の違い

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「川柳」と「俳句」の違いはおわかりいただけたでしょうか?


「川柳」は季語にはこだわらず人事を吐き、口語を使
「俳句」は季語を使って自然を詠み、文語を使う。

どちらにもそれぞれの良さと面白さがありますね。

「川柳」と「俳句」を使った例文

例文

  • 例文川柳・メルカリで妻が売るのは俺の者 (32回サラリーマン川柳)
  • 例文俳句・菜の花や月は東に日は西に (与謝蕪村)

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