「有る」と「在る」と「或る」の違いとは?意味や使い方を解説!

「有る」と「在る」と「或る」の違いについて解説していきます。同じような言葉ですが、それぞれ意味や使い方に違いが存在します。今回は「有る」と「在る」と「或る」の違いや使い方についてご紹介します。

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「有る」と「在る」と「或る」

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有る」と「在る」と「或る」、どれも「ある」と読む漢字です。

口に出してしまえば、同じように感じますが、それぞれ使う漢字によって意味が違い、使いどころがあります。

正しい意味を知り、的確に使いましょう。

「有る」の意味

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「有る」は、ものごとが存在する、ものごとを所有する、などの意味を持ちます。

ラ行五段活用の動詞で、「有る」が言い切りの形です。

元々は、五感を通して、事物や事柄の存在が認められるという意味を持つ「あり」が語源です。

あいまいなものではなく、ものごとがはっきりとしているのも特徴で、人ではなく、物や事象に使うことが多い言葉です。

 

「在る」の意味

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「在る」の意味は、特定の場所に存在する、所在する、この世に存在する、などの意味を持ちます。

「有る」と同じく、ラ行五段活用の動詞で、語源も「有る」と「あり」という古語が元になっています。

人や建物など、所在するものに使われることが多いですね。

「或る」の意味

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「或る」の意味は、漠然とした何かが存在している、です。

何かの名詞にくっついて使われる連体詞です。

「有る」と「在る」のように、存在を表現するために用いられますが、「或る」の場合には、具体的な名前をあげたり、もの事物や事柄について詳しく述べません。

あくまで漠然とした、あいまいなものを表現します。



 

「有る」と「在る」と「或る」の違い

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「有る」と「在る」と「或る」の違いについて、おさらいいたしましょう。

ポイントは2点あります。

・「有る」と「在る」は具体的なものの存在、「或る」はあいまいまものの存在を表現する言葉です。

「有る」と「在る」は用法が似ていますが、「或る」はまったく別物ですね。

・「有る」は事物やことがらに使われ、存在する以外に所有するという意味で使われ、「在る」は人や建物に使われ、所在を表現するのに使われる。

「有る」と「在る」を辞書で引くと、ひとくくりにされていることが多いです。

長い時を経て、漢字の意味から「有る」を所有、「在る」を所在、と使い分けられるようになってきました。

 

「有る」と「在る」と「或る」を使った例文

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「有る」と「在る」と「或る」の意味の違いについて、ご理解いただけましたか?

ひらがなで「ある」と書いてしまえば、同じように見えてしまいますが、一つ一つ使い方があることがわかりましたね。

最後に例文を使って、それぞれの違いをはっきりとさせておきましょう。

 

例文

  • 例文 大事な会議の書類は、会社の金庫に有る。
  • 例文 彼のオフィスは、二駅先の駅前に在る。
  • 例文 そのセリフは、先日会った或る男が言っていたものだ。

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