「進歩」と「進度」と「進捗」の違いとは?意味や使い方を解説!

「進歩」と「進度」と「進捗」の違いについて解説していきます。同じような言葉ですが、それぞれ意味や使い方に違いが存在します。今回は「進歩」と「進度」と「進捗」の違いや使い方についてご紹介します。

目次 [表示]

「進歩」と「進度」と「進捗」

Photo byjoffi

進歩」と「進度」と「進捗」、どれも「進む」ことに関係する言葉です。

似たような3つの言葉ですが、間違えて使うと、なんとなく違和感を感じるはずです。

意味と使い方を紹介します。

使い分けをマスターして、正しく使ってくださいね。

「進歩」の意味

Photo byWikiImages

「進歩」とは、ものごとが良い方向へ進むことです。

「進歩」という言葉は、ものごとが前よりも良くなることを言うときに使います。

具体的にここまで、と、目標が数値などで決まっているものごとに対しては、進歩という言葉はなじみません。

前よりも良くなり、さらに今後も限りなく進む、そんなことがらに対し使う言葉です。

「進度」の意味

「進度」とは、ものごとの進み具合、という意味の言葉です。

良い方だけでなく、悪い方へも、ものごとの進行の程度を表すときには「進度」という言葉を使います。

「病状の進度」という場合、病気の進行の程度という意味であり、悪化について述べています。

進度の大小は「速い」「遅い」で表します。

「進捗」の意味

フリー写真素材ぱくたそ

「進捗」の「捗」は、訓読みでは「はかどる(捗る)」と読みます。

そのことからも、「進捗」とは、ものごとが順調に仕上がっていくことをいいます。

「進捗」という言葉は、目標や完成の姿がはっきりしているものごとについて言うときに使います。

「進捗率」といったら、ゴールである目標や完成形に対し、今どのくらいまで仕上がっているかを示す割合のことです。

例えば「進捗率60%」なら、完成に対し60%まではでき上がった、ということになります。

「進歩」と「進度」と「進捗」の違い

「進歩」と「進度」と「進捗」の、違いについて説明します。
 

  • 「進歩」には具体的な完成形はなく、「進捗」は具体的な完成形がある

「医学の進歩」「技術の進歩」という言葉で分かるように、「進歩」という言葉を使うことがらには、具体的な完成形はありません。

「進捗」という言葉を使うことがらには具体的な完成形があり、進捗率100%に達したときに、完成となります。
 
  • 「進歩」は悪い方向へは進むときには使わないが、「進度」は悪い方向へ進むときにも使われる

「進歩」とは良い方向へ進むことであるため、悪い方向へ進むときには「退歩」という、別の言葉を使います。

「退歩」は「退化」と同じような意味を持つ言葉で、望む状態から遠ざかることをいいます。

対して「進度」は、良い方向へも悪い方向へも進む「進行の程度」を表すときに使う言葉です。

「悪化」に対しても、「好転」に対しても、「進度が早い・遅い」と使うことができます。

「進歩」と「進度」と「進捗」を使った例文

Photo by zenjiro

「進歩」と「進度」と「進捗」の3つはまぎらわしいですが、ポイントをつかめば、使い分けることができるでしょう。

例文を紹介しますので、参考にしてみてください。

例文

  • 例文 道具や技法の発明が、科学の進歩を支えてきた。
  • 例文 1組は授業の進度が遅いため、試験範囲が他のクラスとずれている。
  • 例文 プロジェクトの進捗状況を教えてください。 

関連する記事

記事ランキング