WMAとは?
WMAとは、米マイクロソフト(Microsoft)社が開発した音声データの圧縮符号化方式のことである。単体で保存する際の標準のファイル拡張子は「.wma」であり、動画に付随する音声として動画ファイルに保存される場合もある。同社のWindowsなどが標準で対応している。
WMAのあれこれ!
WMAは、人間の聴覚では気付きにくいようなデータをわずかに改変したり、間引くことにより劇的に圧縮効率を高める非可逆圧縮方式を採用している。つまりは、符号化時に利用者が希望する音質と圧縮率の組み合わせを段階的に選択することができる。高い音質なら低い圧縮率(圧縮後のデータが大きい)、低い音質なら高い圧縮率となる。
発表当初に音声圧縮の標準的な形式だったMP3(MPEG Audio Layer-3)とよく比較されたが、同社では同じ程度の音質ならWMAはMP3の半分程度のデータ量で済む(CD並みの音質を64kbpsで記録可能)としている。バージョンが上がるに連れてアルゴリズムが改良され、圧縮効率は向上している。
また、当初は単位時間あたり常に同じビット数で記録する固定ビットレート(CBR:Constant Bit-Rate)方式のみの対応しかできなかったが、バージョン9から変化の激しい箇所に多くのビット数を割り当てる可変ビットレート(VBR:Variable Bit-Rate)や、VBRの平均データ量が一定になるよう調整する平均ビットレート(ABR:Averate Bit-Rate)にも対応するようになった。
〇MP3(MPEG Audio Layer-3)
MP3とは、音声データを圧縮する方式およびファイル形式の一つである。動画圧縮方式のMPEG-1で音声を記録するために策定されたものを指す。標準のファイル拡張子は「.mp3」と表記される。最も普及している音声圧縮形式の一つである。
〇ビットレート(bit rate)
ビットレートとは、データを連続的に処理あるいは伝送する際に、単位時間あたりどのくらいの量を取り扱うかを表したものである。単位として1秒あたりのビット数である「ビット毎秒」(bps:bit per second)を用いる。