「環境変数」(environment variables )とは、オペレーションシステム(OS)やアプリケーションソフトが動作する際の基本的な設定が保存されている変数を意味するIT用語である。
OS上で動作するタスク(プロセス)がデータを共有するための仕組みである。
主に、プログラム実行時に必要となる、利用者やコンピュータごとに内容の違う設定値などを記録・保存するために用いられる。
環境変数の設定はOSが自動的に行うか、プログラムがインストールされる時などに設定されるが、利用者が明示的に作成・変更できるものもある。
環境変数は、UNIX(互換OSや互換環境も含む)、MS-DOS、Windowsに存在する。
UNIX系OSでは、実行されているコンピュータの設定に応じて時刻処理 を行う「TZ」や、プログラムの保存ディレクトリを記録した「PATH」などがよく用いられる。
それ以外にも、現在の利用者のアカウント名を表す「USER」、現在の利用者のホームディレクトリのパスを表す「HOME」、利用者の使う言語を設定する「LANG」、カレントディレクトリを表す「PWD」、仕様(デフォルト)のシェルのパスを指定する「SHELL」などがよく用いられる環境変数である。
MS-DOSでは標準的に規定されている環境変数は非常に少なく、「PATH」や一時的なファイルの書き込み場所を示した「TEMP」(TMP)などがある。
Windowsでは「PATH」などUNIXと共通のものや「TEMP」など MS-DOSと共通のものに加えてWindows独自の環境変数がある。
たとえばシステムドライブを表す「SystemDrive」、Windowsフォルダを表す「WINDIR」、実行可能なファイルの拡張子を列挙した「PATHEXT」、一時フォルダのパスを指定する「TEMP」、コマンドプロンプトの形式を指定する「PROMPT」、設定されたコンピュータ名を表す「COMPUTERNAME」などがよく知られている。
「環境変数」についての例文を以下に記す。
例文