IT(Information Technology)とは、「情報技術」を意味する言葉で、コンピュータやデータ通信に関する技術の総称のことである。
なお、「IT」とほぼ同義で使われる語に、「ICT」(information and communication technology、情報通信技術)がある。
その言葉が意味する射程は広く、情報通信分野の基礎技術から応用技術の範囲にまで内包している。
コンピュータやインターネットを中心とする通信ネットワークを活用し、会社の業務や生活全般に役立てるための技術を指して使われることが多い。
日本における「IT革命」は、1990年代後半のパソコンやインターネット、携帯電話などの普及率の急激な上昇を背景にしている。
これにともない経済システムや生活スタイル、企業や行政のあり方から人々の価値観に至るまで、大きな変化がもたらされた。
この変化は、2010年代に入っても継続しており、現在においても進行中である。
「IT革命」という語は1990年代末に流行し、2000年の新語・流行語大賞を受賞した。
各分野のIT化は、情報の入手・流通の効率化をもたらした。
情報の電子化が進むことで、ペーパーレス化が進み、情報を格納する場所の物理的なスペースの縮小が可能になっただけでなく、必要な情報をより速くより正確に取り出すことが可能となった。
また、携帯端末と無線通信により時間や場所を選ばずに情報取得や通信が可能となり、それを推進するのに必要な環境が整備されるようになった。
また商取引もインターネット上で行うことが可能・容易となり、情報技術の進歩により利便性の向上が実現した。
その一方で、社会のIT化はこれまでに起こり得なかったトラブルや犯罪、社会問題をもたらしたという負の側面もある。
具体的にいうなら、「ネットいじめ」や炎上問題、個人情報の漏洩や悪用、インターネットを使った詐欺や違法アクセス、著作権侵害などのハイテク犯罪である。
また、IT(情報技術)を活用できる者とそうでない者の格差(デジタルデバイド)なども問題視されている。
IT化が進む中で、コミュニケーションの形式も変わりつつあるが、そのことの弊害についてもしばしば指摘されることが多い(対面でのコミュニケーションが軽んじられるようになり、人と人との絆が弱まった、など)。
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