WANとは?
WANとは、地理的に離れた地点間を結ぶ通信ネットワークのことである。建物内や敷地(キャンパス)内を結ぶLAN(Local Area Network)と対比される用語であり、通信事業者が設置・運用する回線網のことを指すことが多い。
別名は、広域通信網、ワイドエリアネットワーク、広域ネットワークなどがある。
WANのあれこれ!
通信事業者の回線網を通じて複数の拠点間のLANを相互に結び、全体として一つの大きなネットワークとした企業内ネットワークのことをWANと呼ぶ場合もある。
文脈によっては、世界の通信事業者、企業、各種組織などのネットワークを相互に結んだものという意味合いから、インターネットのことをWANと呼ぶ場合もある。
○MAN(Metropolitan Area Network)
MANとは、広域的な回線網のうち、一つの都市や市街地の内部を繋ぐ高速・高密度な回線網をMAN(マン/Metropolitan Area Network:メトロポリタンエリアネットワーク)と呼ぶ場合がある。
WANとLANの中間規模のネットワークの類型の一つで、通信拠点や施設間を光ファイバー回線などで結ぶ中長距離の高速な通信ネットワークと、建物内で末端のコンピュータや通信機器を結ぶLANを組み合わせて構築されている。前者の拠点間ネットワークのみを指す場合もある。
○CAN(Campus Area Network)
CANとは、企業の大規模拠点や工場、大学、基地などで、広大な敷地内の建物や施設をまたいで敷設される構内ネットワークをCAN(キャン/Campus Area Network:キャンパスエリアネットワーク)と呼ぶ場合がある。
WANとLANの中間規模のネットワークの類型の一つであり、複数の施設内のLANを地中などに敷設した高速な光ファイバー回線などで相互接続し、一体的に運用したものを指している。
概ね、単一の主体が所有・管理する地理的に連続した用地に敷設されたコンピュータネットワークをこのように呼ぶ。しかし、MANとの区別は必ずしも明確ではない。一つの街のように広大なアメリカの総合大学や大企業本社などでは構内ネットワークをMANと呼ぶ例も見られる。