コンテキスト(英: Context)とは、文脈、前後関係、背景などを意味する言葉である。
IT用語として用いる際は、プログラムの実行に必要な各種情報のことを意味する。
コンテキストメニューやコンテキストスイッチなど、複合語として使用されることも多い。
コンテキストメニューとは、グラフィカルユーザインタフェース内のアイテムをクリックすることでポップアップするメニューのことである。
ポップアップメニューとも言う。
最も有名な例は、Windowsでマウスを右クリックしたときにマウスポインタの位置に現れる「右クリックメニュー」である。
CPU(コンピュータの処理装置)が現在実行している処理の流れ(プロセス、スレッド)を一時停止し、CPU内部のレジスタの状態などを特定のメモリ領域などに保存し、同じように途中で中断されていた別のプロセスの実行状態を読み込んで処理を再開する。
このような、一つの処理から別の処理への切り替えをコンテキストスイッチという。
一台のCPUが一定時間ごとにコンテキストスイッチを行うことで実行するプロセスを切り替えることにより、複数の処理を並行して行うことができる。
このような処理方式を「マルチタスク」(multitasking)という。
プログラミングの分野においてもコンテキストという言葉が使われることがある。
プログラミングにおいて「context」や「ctx」というコードは、「状況」「状態」を意味する。
同じコード記述が、その置かれているプログラム内での位置や、実行される際の状態などによって異なる動作をしたり、異なる制約を受けたりすることを「コンテキスト」という。
また、画面描画などで、表示デバイスを抽象化し、プログラム上で扱えるデータ構造の集合などの形に表したものをコンテキスト(デバイスコンテキスト)と呼ぶ。
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