KPI(重要業績評価指標)とは、組織の目標の達成度合いを定義する補助となる、継続的に計測・監視される定量的な指標を意味する言葉である。
Key Performance Indicatorの略である。
組織または個人が業務を進めていく上で進捗・達成を定義するために用いられる尺度のことを指す。
KPI はビジネスインテリジェンス(BI)において、現在のビジネスの進捗状態を示すものとして活用されている。
KPIと似た言葉にKGI(重要目標達成指標、Key Goal Indicatorの略)がある。
KGIは、最終目標が達成されているかを計測するための指標を意味する言葉である。
KPIとKGIは、いずれも目標に対しての成果を計測する上で使用する指標だが、両者は位相が異なる。
KGIが最終的なゴール(目標)の達成度合を測る指標であるのに対し、KPIはKGIを達成するためのプロセスを計測する中間指標を指す。
KPIは、KGIで示された目標を達成するために不可欠な過程を抽出し、そのプロセスが適切に実行されているか否かを計測する基準となる。
たとえば、KGIとして「成約件数」が設定された場合、「顧客訪問回数」などがKPIとなる。
KGIやKPIに決定的な影響を及ぼす重要な要因や活動、課題などのことを「KSF」(主要成功要因、Key Success Factorの略)あるいは「CSF」(重要成功要因、Critical Success Factorの略)という。
KPI向上のために、最も影響があるとみなされたKSFには優先的・集中的に資源が投入される。
CSF/KGI/KPIを使った業務や経営の評価手法として、バランスト・スコアカード(BSC)による評価法がある。
BSCは企業活動を、財務的視点、顧客の視点、社内ビジネス・プロセスの視点、学習と成長の視点という四つの視点から評価する。
BSCでは、まず、全体のヴィジョンや戦略を反映させた各分野における具体的な目標(KGI)を決める。
そして、それぞれのKGIの達成を左右する要因(KSF/CSF)を見極め、そのそれぞれについて進捗の指標となる尺度(KPI)を選択する。
適切なKPIを選択することで、目標達成のプロセスを進める上で有効な評価基準となる。
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